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薬膳のススメ(3)

2018年08月31日(金) 09:01

お盆を過ぎると風が変わり、八百屋さんに並ぶ野菜や果物も変わってきました。 暑さはまだまだ続きますが、季節は秋に近づいています。

秋は空気が乾燥します。 そして、その乾燥を嫌うのが肺というシステムです。

西洋医学の臓器ではなく、漢方の世界では呼吸器系の仕事以外にもいろいろなことをしているシステムと考えます。

呼吸、声、病気にならない力などをコントロールしていて、皮膚、鼻、大腸などにも影響します。

肺のシステムが乾燥でダメージを受けると、鼻や肌が乾燥したり、のどが渇いたりいがらっぽく感じたり、空咳やぜんそくが出たり、便がコロコロして出にくくなります。

かぜなどのウイルスは、乾燥していると粘膜に付着しやすくなります。 鼻やのどが乾燥すると感染して、のどが炎症して発熱することもあります。 乾燥が気になるときは加湿器やマスクを上手に使いましょう。

夏に水分が取れていなかったり、汗で水分を消耗した方は、そこに秋の乾燥が入ると一気に乾燥のスピードが上がります。 しっかり肺を潤わせるべきですが、それは飲み物では増えません。 食べたものから肺に関連するところの潤いを作り出しましょう。

その潤いを補うのが

イチジク  ナシ  です

甘味と酸味で潤いを作るので、甘酢漬けやピクルス、酢の物などもおすすめです。

そのほかにも

豆腐、豆乳、オリーブ、ナツメ、ウメ、レモンなどが体に必要な液体を作ります。

肺そのものをサポートするのは

山芋、ギンナン、スダチ、松の実、白キクラゲ、蜂蜜など。

(「咲美堂漢方薬房-健膳美食サロン」池田のりこ氏)